京王線の上北沢から、南下して小田急に当たったところで電車に乗って梅ヶ丘に行こうと思った。
素直に道をたどると、桜上水から延びる 水道道路
に出る。一度道を外れようとしたが、また水道道路に当たり、好奇心もあって環状八号線に突き当たるまで歩いた。
家も、畑も、すべて斜めに横切られている道路だ。建物という建物が、無理にでも東西南北に向かおうとして、敷地に対して斜めに配置されている。
風景を見ながら歩いていると、自然に身体が、首が、左に傾く。
風水
という体系は論理を立てようとしすぎて的外れな部分が目につくが、この道をふだんから長くあるくようだと心身に悪いだろうと感じた。外に出て道路を歩くのがいやで、ひきこもる人もいるだろう。
体調が悪いいまの私だから、こうして歩くと敏感に感じる。環状八号線についたときには、身体を傾かせていたせいで肩が重く、あるいはこれで「霊にとりつかれた」「悪いものがつく」と言う人もいるだろうとも思った。