2010-04-07

いかがわしく聞こえる言葉について ( murky words) -1-

承前

昨日づけで書いたつもりのざれごと二部が、書いているあいだに日付変わって本日四月七日になってしまい。今日もカード引いた記録と、このネタ書いてしまうと。表に4つも記事が並んでしまう。量が多すぎるのもどうかと思うが、あきらめよう。

ちかごろおぼつかない英語で副題書いているのは、URL にタイトルが入って、あとでわかりやすいからです。

長めの記事につけた小見出しに、html タグの id をつけているのは参照用のつもりで始めたが、体系の違う言語で内容を再確認するのは文章の書き方として悪くない。

シンクロニティ

共時性 と訳される。ユング自身ですら理解されまいと晩年まで公表を躊躇い、日本にユング心理学を持ち込んだ河合隼雄氏も三十年伏せた概念。

カクテルパーティ効果で説明できる部分もある。人間の心の動き、認識として、今までなら意識できなかったものを認識できるようになるものもある。(このふたつ、微妙に違う)

似たようなことを見聞していたひとが多数いると、しばらく接しないでも同じようなことを考えている人が発生する。思考の並行進化 と私は説明する。同じ文化の中、同じ時代に生きているだけで、よく似たことを同時期に考えつく。共感するものがある。これもシンクロニティに含むことがある。

タローカードや易も、よくシンクロニティと言われる。

似たような原因がそれぞれ並行で別の事象に働きかけると、細部で見ると異なっていても、大まかな視点でみると大体同じことになる。量子力学あたりでよく話題になる。あるいはフラクタル。大まかにみると似た模様になる。その辺りがタローや易の卦に通底しそうな気がするが、これは私の勘。まだ論理の道筋は経っていない。

さて、シンクロニティと聞くと、なぜ人は殊更にアヤシク、いかがわしく感じるのか。逆に熱狂してロマンを感じる人がいるのか。ひとつ仮説を思いついた。

共感魔術 (Sympathetic magic) が洋の東西を問わず、伝承としてあるからだ。わかりやすい例で、丑の刻参り。人に似せた形の物質に破損を加えると、人にも危害が及ぶという伝承。

同期(シンクロ) しているならば、その片方に影響を与えることで、もう一方に影響を与えることができるだろうという発想。適用できる例も多い。だが、別の概念と考えるべきではないかな。

似たような原因がマクロで見て似た事象を起こす、これはありそうだ。だが、人為で別の影響を与え、もう片方にも影響が及ぶはずがない。

シンクロニティと共感魔術は別の概念。アヤシイと毛嫌いして遠ざける人の大部分が混同しているのではないかと、先日思った。

集合無意識

上でちらりと書いたが、同じ文化・同じ時代に育てば、似たようなことを考えるひとは多数発生する。

汎用の内容ならば、誰もが考える。考えることがなければ、人と人が分かり合った気持ちになれるわけがない。

心という実体のない概念で、同じインプットを受けて同じアウトプットをする部分を取り出す。それを共有していると解釈するか、同じ働きの回路を各自べつべつに持っていると解釈するか。

どっちだって良いじゃないか。人と人とは、時代が近く、育った文化が近ければ近いほど、高確率で似たことを感じ、考える。それだけの話。

解釈・仮説は、思考操作を楽にするための道具に過ぎない。

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