2010-04-07

ざれごと 1. -Dream of Hermit-

数秘学なんてない

数秘学なんてない。今の日本なら、早熟な小学生でも数のおもしろい性質を知り単独で楽しむことは可能だ。

私が小学生の頃、クラス40人弱に、少なくとも私含めて四人がマーチン・ガードナのパズル・書籍を楽しんでいた

だが、数の性質に、その頃の常識をベースに日常から考察した内容を当てはめて楽しんでいた知性、それを聞いて楽しんでいた文化は存在するだろう。時間経過に淘汰された考察 = 智慧が読み取れるという価値はある。

昭和の日本人なら逆に語呂合わせで、「ヒトヨヒトヨニヒトミゴロ」(1.41421356 = √2 ) を憶えた。方向は逆だが、同じこと。

なぜ当たり前のことをわざわざ書くのか、といえば。カードの採番におもしろい意図を発見したからだ。

タロー札に出会ってから三十年強が過ぎているから、遅いともいえる。まじめに考察をはじめて一年も経っていないから早いと誇れるのかもしれない。

足して20

[トランプ17:星] はアニマに喩えられるけれど、アニムスはどこさろう。ユング自身ですら豊富な臨床例の中に現れる多くの像の共通項が掴めないと悩んでいるアニムスはと 考えていた ときに気づいた。T11番からT19番は、日常社会で抑圧されがちな心の動きではないかと。

詩的な言い方、タロット・ジャーニーのことばでいえば 山に篭もって自分をみつめ直している隠者の夢 だ。いや、例によって、先にこの言葉のほうを思いついたわけだが。

しかし [T19:太陽] は自由で、自分の内面の昏さを認め外に出さないことを選択した、無垢な存在と解釈したよな。あれは日常の世界に通用する心の動きだろう、と思った次に気づいた。

そうか、自分の表裏を識った上で、世間に合わせるための嘘も平気でつけるような無垢な個性は、現実世界で外から見ると イカサマ師 だ。T1か。

元々、T17 をアニマと観て、対する現実の性的な魅力をもつ女性は T3 に象されるというところから考えはじめた思索。たちまち、T5-T15 , T2-T18 の共通に気づいた。

[T4皇帝] の心性、行きすぎると [T16] の雷にも、また破壊される権力にもなる。

[T7戦車] に蹂躙されるがわの情景が [T13死] という考え、散文的だが整合するよね ? そして人の心、実際日常を大過なくエネルギッシュに動いているときに、裏で抑圧されるものがあり、次のステップに進むために終わらされるものがある。

すると T8 , T11 はマルセイユナンバーでないと、T12 , T9 に対応しない。

これも考えればわかる。十八世紀にはいり、直観が抑圧されるようになった反動で、当時の直観優位者が 昔は良かった という思いが錬金の体系に心のあり方を投影したとは前に考察した。その頃ならば、純粋な正義、裁く心はブルジョア社会で付き合いにくい奴と蔑まれ、抑圧されはじめただろう。占星の体系の天秤、獅子への対応だけでなく、自らの目的なく発達させた力を抑える象意のほうが日常向けだと入れ替えた、とも解釈可能だ。

例によって真偽は検証不能。ただ、そう考えるときれいにまとまるね、というだけの話。どっとはらい。

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