2010-03-30

直観 (intuiting) と直観的思考

直観 は勝手に降りてくる認識。ユング心理学からの由来以外で使われたのを未だ見たことがない。 直感 とは別の漢字を宛てたのは名訳だろう。

河合隼雄氏は 本質把握 , 焼き物を見たときに これで抹茶を飲むならば、どの材料でどんな風に作った茶が美味しいか に頭が働くのが直観 という説明をした。

本質把握 だからといって 表層把握 である感覚 = sencing よりも秀れているわけではない。最大の欠点は、他人に伝達するのが難しいこと。

直観思考 は直観とは違う。A と B は類似するもの、互いに連想を誘うものがあるが、どこが似ているのだろうか と深く追求すること。

個人的には、直観だけあって直観思考をしないと物事のバランスが取れないと思っている。

針の穴を通すような直観と確信は、少しでも違和感を感 じたら骨髄まで切り刻む論理と分析、猜疑心に支えられる。それが両輪、片方を動かすのをさぼったらたちまち道を外れて奈落の底だ

昨年八月末、私がある処に投稿したものの再掲

直観に無自覚に身を任せないための、精神修養としての mysticism: オカルト , 神秘主義 といった先人の体系への尊敬。

先人の作ったオカルトは、経験知の集積。そのロジックまでは盲信しないという姿勢で、かれこれ八ヶ月考え続けている。

たとえば、タロットのトランプ22枚をカバラのパスに宛てて瞑想するという技法。とても有名だが、これは勇み足と考えている。

カバラの内容を虚心にみれば、既存 (Golden Dawn団作成) の対応でも不自然だし、他に適切なものがあるとも思えない。22 という数字の一致に感じた類似を、自分の直観を信じすぎてしまったのだろうと棄却した。

簡単に棄却したわけではない。本気で長く実践した結果として棄却したので、それなりの自信をもっている

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